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続・印象深い生徒たち③

前回より、私の心に残った印象深い生徒について書いています。

印象深い生徒たち③

N玉ができるほど、男子にめちゃくちゃ人気の少年、N。

何故に彼がそんなに人気なのか?

それは、彼の特殊能力にありました。


最近の学校には、教育相談日という期間が設けられています。

だいたい、一年間に2回くらいでしょうか。我が校では、

5月と11月に、1週間くらいかけて、生徒と話をするのです。

普段忙しくて(これは、教員だけでなく、生徒もです)なかなかゆっくり話せませんから、

じっくり時間とって相談したいこと相談しようよっていう、

そんなコンセプト。

そんな時間を取らないと、生徒と話も出来ない時代。

それについて愚痴りだしたらこれまたキリありませんから、ここは割愛しますけど。

Nとも、この期間に、初めて話すことになりました。

なにしろ、人気すぎる少年ですから、私が近づく隙もありません。

5月の夕方、その日予定していた5人の一番最後に初めて向かい合ったN少年は、

穏やかに、自分の将来の不安や、勉強の苦しさ、部活での悩みについて語りました。

中学3年生らしい、いかにも青春を謳歌するかのような悩みの数々。

アドバイスする立場の私も、一生懸命アドバイスします。

N少年も、熱心に聞いてくれ、その様子が心地よい、本当に感じの良い少年です。

ところが、ひょんなことから、彼が、実はボカロ好きだということがわかりました。

このブログでも書いたことあるのですが、私も初心者ながら、大のボカロ好き。

びっくりしました。

最初はお互いに好きなボーカロイドやボカロ作曲家について恐る恐る語っていたのですが、

びっくりするくらい、お互い趣味が似ていまして。

教育相談そっちのけで、ボカロ談義に花が咲く。

教育相談用に持っていたA4ノートに、お互いの好きなボカロ曲を書き、

相手に聞いてほしいリストを作り、

もはや教師と生徒ではなく

完全に趣味友達。

この趣味は、解ってもらえる人が年々減少傾向で、

それがイコールボカロの衰退を意味しているのかもしれませんが、

意外な場所で意外な人と、趣味を通じてわかり合えた喜び。

後にも先にも、あんなに楽しかった教育相談はありません。

気がつけば下校時刻を遥か過ぎ、あわててN少年を家まで送っていきました。



残念ながら、その後は、ゆっくり趣味談義をする暇も無く、

次の機会の教育相談日には、中3生との話題と言えば、

「受験」

のコトのみとなっていきました…。



ところで、N少年は、ある部活動で華々しい活躍をしており、

強豪の私立高校から、推薦のお誘いを頂くこととなりました。

あちらから監督さんが来られると言うことで、

N少年とご両親、担任と部活顧問と進路指導主任とが参加して

話し合うことになりました。

監督さんが一通りの説明をされた後、

「なにか質問はありませんか。」

と聞かれました。

今まで、同様のお誘いの会には何度も立ち会ったことがありますが、

子供も親も、たいていは緊張しまくって

何も聞けないどころか、

監督さんの話の内容すら、覚えていないことが多いものです。

ところが、N少年は違った。

穏やかに、その強豪校出身の、プロ選手の名前を出し、

その選手の良いところや尊敬できる部分を語った後、

「○○選手はどんな高校生だったのですか?」

と聞いたのです。

驚いたのは監督さん。

「よく知っているね。」

と言われた後、非常にうれしそうにその選手の話をされました。

絶妙のタイミングで、合いの手を入れながら聞くN少年。

親も我々教員もそっちのけで、

監督とN少年の話は大盛り上がり。

監督さんは上機嫌で

「是非、是非、うちに来なさい!!」

と言われ、帰って行かれました。



この会の途中、

私は、はっと気がつきました。



そうか…あのときの教育相談。

すごく楽しかったのは、N少年が、

私の好きな話をそれとなく探った上で

私に合わせてくれてたからなんだ…



私が相談を聞く立場だったはずなのに、

実は自分がもてなされていた!!

という事実。

そのことに、今更ながらに気づいたのです。





相手に応じて、変幻自在に合わせられる能力を持つ少年N。

最後の最後まで、

クラスの、いや、学年の人気者でした。

懐かしい思い出です。

何しているのかな。








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印象深い生徒たち③

久しぶりに、印象深き、懐かしい生徒のことを書いてみたいと思います。

過去記事はこちら

印象深い生徒たち①
印象深い生徒たち②



その生徒は、3年生で担任をすることになった男子生徒N君です。(イニシャルと本名は無関係です。)

我が校は大規模校で、学年に国語の教師が二人います。

そんな事情もあって、3年生になるまで、N君とは 縁無く過ごしていました。

3年生になるまで、学級担になったことも教科担になったこともありません。

クラス分け資料には、リーダーのマークがついていますから、信頼のおける生徒なんでしょう。

この子に学級代表をやってもらえるといいな…

というか、この子しかいないじゃん、という学級編成ですからまあ、声をかければやってくれるでしょう。


学級を開けてみると、クラスに教えたことのない生徒がわんさかいます。

まるっきり、新1年生持ってるみたい(笑)

そういうときは3年生の学級開きでも緊張します。

そのことを学級でも素直に話します。

相手を知らないのはお互い様ですから、

私に教わったことない生徒にしてみれば、

不安でいっぱいのはずです。

それが良かったのか悪かったのか…

私がこれまでずっと教科担任をしていた、やんちゃ君が私のところにやってきました。

「先生、知らない奴が多くて不安なんでしょ?俺が学級代表やってやるから安心してよ。」

ぎゃ~~~~

やめてやめて~~~~


心の中で叫ぶ私。

前期の学級代表は、学級作りの土台を担う人物ですから、とっても大切です。

君じゃイヤ!!!!

…そう言いたい気持ち200%だけど、

「そうなの?ありがとう!役員決めの時に、立候補してね。」

心にもない嘘をつき、そして裏では(はやくNに声かけよう…)と焦る私。

周りの生徒にリサーチすると、どの子も一様に「学級代表はNだろ!」と言います。

当のNに声をかけると、Nは言いました。

「僕は良いですけど。やんちゃ君がやりたいって言ってますから、彼が立候補したら僕はサポートに回る方が良くないですか?」

え~いやだいやだ、それはイヤだ。

しかし、結局は、やんちゃ君が いの一番に立候補して、Nはなんの役員にも就きませんでした。


当然、なんのリーダー性も無いやんちゃ君ですから、学級は混乱する…とおもいきや。

上手く回ってる。

なにこれ?

どうやら、裏で、Nがいろいろ巧妙にサポートしているらしい。

例えば、学級目標を決める学活。

司会などしたこともないやんちゃ君に、やり方や台詞を教え、一時間を仕切らせる。

移動教室の際には、出席簿を学級代表が持ち歩くのが我が校のルールですが、当然忘れるやんちゃ君の代わりにNが持って移動。

我が校では、移動教室の際は学級に鍵をかけることになっているのですが、その鍵は本来学級代表しか触ってはいけないことになっています。

が。

Nが持ち歩く。

職員室にもNが返しに来るのですが、教員何も言わず(笑)

「お、ご苦労さん」的な。



そんなNの周りには、常に、男子が群がっています。

教室内にいるときは、Nの周りを取り囲むように、10人近い男子が群れまくり。

Nが中心になって何か話しているかと思いきや、

Nは中心で静かに本を読んでいたり、問題集をやっていたり、ちょっと笑って他の生徒の話を聞いていたり。

それでもいつもNの周りは男子でいっぱい。

そんな様子を、教員は親しみを込めて「N玉」と呼んでいました。

(ちなみに我々教員は、結構、生徒に内緒のあだ名を付けています。)

N玉は、教室の中はもちろん、Nのいる廊下や部活でも出来ます。

とにかく男子に大人気なのです。

細身で端正な顔立ちの上、頭が良く誰にでも優しいので、もちろん女子だってみんな大好きなんですが、

はっきり言って、近づく隙も無いくらい、男子に取り囲まれています。

あんな生徒は、後にも先にも見たことがありません。

なにゆえNはそんなに人気者なのでしょうか?


                  …続く。



前後期制ってどうよ!?

こんにちは。

そろそろ、定期試験の季節です。

三学期制の学校では、こんな時期に試験なんてしないでしょうが、うちは前後期制の学校なので、この時期に前期期末試験が行われます。

前期と後期の切り替えは10月の半ば。

第二週と第三週を境目に前期と後期が入れ替わります。多分……

スミマセン、意識したことないので、多分その辺り。

前後期制って、なんで導入されたんですかね?

導入された当時は、「夢の前後期制」みたいな触れ込みだったんですけど。絶対的に、日本の風土に合いませんよね。

欧米のように、9月から始まって2月までの秋学期と、3月から始まって6月までの春学期とに分かれてれば、間に長い夏休みを挟んで二学期制の意義も大きいとは思いますが。

とにかく、日本の二学期制(前後期制)は、4月始まりを前提としたものだから使い勝手が悪い。

中学校に導入された当時は、いろいろと良いことばかり聞かされました。

ずいぶん前のことなので、正直、何聞かされたか忘れちゃいましたけど…。

①前後期制により、定期試験の回数が年間5回→4回に減る。

②始業式や終業式などの行事が年間6回→4回に減る。

③懇談会が年間2回→1回に減る。

④成績を出すのが年間3回→2回に減る。

こんな風に、「忙しい先生方が少しでも楽になるように」考えられた前後期制ですよって、教育委員会からの業界内文書で言われたような気がします。

最初は、夏休みが変な位置に挟まってるので嫌だったけど、それも慣れればなんてこと無くなるのかな?って思ってました。

それよりも、本当に、時間のかかる上記4つが軽減されるなら、それはそれで意義のあることだと思ったんです。


ところが…。


実際、運用を始めて見ると、予想外に圧力が強かったのが保護者の反応。

教員との懇談会が10月半ばのただ一回しかないじゃないか!(通常、学年の終わりには懇談会は設けられず、生徒が通知表を持ち帰ります。)

成績も、夏休み前に、そこまでの評価がわからないため、長期休暇のてこ入れがままならないじゃないか!

いやいや、ごもっとも、ごもっともですよ。

教員の立場から言っても、夏休み前や冬休み前に保護者と会えないのは辛い。長期の休みに入る前に、言っておきたいことが山ほどある生徒がいるんです。

しかし、こちらとしても、手ぶらで保護者に会うわけにはいかない。

何しろ、わざわざ時間を取って来ていただくわけですから。仕事をお休みしてきてくださる方もたくさんいらっしゃいますしね。

学校は前後期制になったものの、教員の側も、保護者の側も、気持ち的には前後期制がなじまないわけで。

で、どうなったか?

結局、こうなりました。

①’定期試験は4回だけど、夏休み明け、冬休み明け、春休み明けにそれぞれテストをすることにして、計7回に増量。

②’始業式や終業式は4回になったけど、夏休み前指導、冬休み前指導という名前の集会が増え、計8回に増量。

③’懇談会は夏休み前、前期終了後(10月)、冬休み前と計3回に増量。(学校によっては、3月もやるところがアリ)

④’成績は前期後期2回分に加え、夏・冬休み前に中間評価と言う名前の評価を出すことになり、計4回に増量。

ねえ。

何がいいことあるの!?

教えて?

本地の高校は、教育委員会の推奨する指針に2年程度付き合った上で、さっさと三学期制に戻しました。

しかし、小学校と中学校は未だに前後期制の学校がほとんどです。

馬鹿なんじゃないでしょうか?

誰一人、得する人間のいない前後期制。

でも、始めてしまったから辞められない前後期制。

米津玄師様が、8月30日のTwitterでつぶやいておられましたよ。

「死守せよ、だが軽やかに手放せ。」


ま、躯体が大きき過ぎるから、小回り利かんのんでしょうね…。

印象深い生徒たち①

こんにちは。

こんな仕事をしていると、いろんな生徒に出会います。

一生思い出に残る生徒もいれば、卒業させてひと月後に中学校に戻ってきても、ちょっと名前が思い出せない生徒もいます。

思い出に残る理由も様々です。

良い思い出として記憶される生徒だけならまだしも、二度と再び関わりたくない生徒も中にはいますから、心の中は複雑です。

ただ、どんなにおいたの過ぎた生徒でも、時が経つにつれて煮えたぎる憎悪の念は薄まっていくものですから、時というものはありがたいですね。

印象に残る生徒のことを、少し書いてみたくなりました。



私がまだ、若かった頃、私はある男子生徒と上手くいっていませんでした。

その男子(仮にAとしましょう)は、とにかくものの管理が出来ず、どれだけいっても、身の回りをきちんと整えることが出来ません。

口うるさくいったり、一緒に片付けたり、ものの置き場所を決めたり、いろいろ手を尽くしたのですが、本当に身の回りが汚く、ロッカーはぐちゃぐちゃ。教室の後ろには、Aの荷物が散乱し、他の生徒の移動にも支障が出るほどです。

うんざりした私と、連日のバトル。Aは若干ヤンキーチックな少年で、周りの生徒も私とのバトルを面白怖そうに見ています。

そんなある日。近々参観日があると言うことで、教室後ろの個人ロッカーを片付けるように生徒に指示しました。みんな、親が来るとなると本気になって整頓します。が、もちろんAはどこ吹く風。いくら言っても聞きません。

今回の参観日はAの親も来ると言うことですから、私はAに言いました。

「A、君のロッカー周りをお母さんがご覧になったら、がっかりされるよ。きれいにしようよ。」

「うっせ~んじゃ。どうでもええわ。」

…可愛くない男です。私も腹を立てて、それならこの状態をおうちの方にみてもらえばいいやと覚悟を決めました。

さて参観日の朝。

教室に入ってみると、なんとAのロッカーがきれいに整頓されているではありませんか!

Aもとうとう片付ける気になったのでしょう、ほっとしました。

「A、偉かったね。きれいに片付いたじゃん。」と褒めてやると

「俺、やってないよ。先生がやったんじゃないん?」

え?やってませんけど。今日は、汚い状況を見ていただくつもり満々だったんですから。

じゃあだれが??

学級全体に聞いてみます。

「Aのロッカー、片付けたの誰?」

すると、ふだん、全く目立たない、全くAと何の関係もない、おとなしい女子が恐る恐る手を挙げたではありませんか!?

私はひどくびっくりしました。

なんでAのロッカーを片付けたのか?
Aに脅されてやったのか?
それにしてもあまりにもAと何の関係もなく生きてるこの子がなぜ??

全員の前だったのですが、つい、ほんと、つい、その子に聞いてしまいました。

「ねえ、なんでAのロッカー片付けたの?」

するとその子は恐る恐る、でも、はっきりとこう答えたのです。

「A君がロッカーを片付けてないのを見たら、A君のお母さんはきっとがっかりする。A君が今朝もロッカーを片付けてないのを見たら、先生もきっとがっかりする。だから私がやりました。」と。

そういえば、不思議なことのよく起こるクラスだったのです。

前日に黒板を使って、丁寧に消さないまま終わった次の日も、なぜだか黒板がきれいなっていたり。

教卓の中の学級グッズが乱雑になっていても、いつのまにか片付いていたり。

教室の戸棚の中がいつのまにか整頓されていたり。

一つ一つの事象に、気づきながらも、誰だろうと気にもとめずにいた若かりし頃の馬鹿な私。

全部が一つにつながった瞬間です。

そのおとなしい女の子が、折に触れては、学級のために、私の代わりに、働いてくれていたのです。

なにもなければその子は、卒業式のひと月後に来ても、きっと名前を忘れているタイプの女の子です。

「片付けろ片付けろ」と、やかましく言葉の暴力を振り回す私と、何も言わずに、人のために尽くすその子。

魂のステージが違うって、こういうことをいうんですね。
プロフィール

もずくねえさん

Author:もずくねえさん
地方の中学校で教師をしています。平生は決して表にさらすことのない、本音の熱い部分を、お届けします。(真面目バーション)

要するに、普段、柄でもない先生ヅラしているせいでたまりにたまってるストレスの解消のため、精神の安寧のため、ここに好きなこと書かせてください的な。(本音)

あ~、清少納言の気持ち、わかるわ~納言ちゃんもたまってたんだろうな~

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